2023年3月31日 モビリティ業界注目ニュース
ここでは、世界中の自動車およびモビリティ市場におけるトレンドのニューストピックを紹介します。
自動車業界の興味深いニュースを3つ厳選し、この分野の最新動向をスピーディーに理解していただくために、情報を簡潔で分かりやすい形式で紹介していきます。海外メディア等からのニュースも取り上げて参ります。
― 今週の3選 ―
March 23, 2023
1.フォードが4年以内にEVで黒字化するための計画とは?
フォード・モーターは、EV事業が2022年に21億ドルの損失を出し、2023年には30億ドルもの損失を出す可能性があると明らかにし、一方で2026年末までに同事業の黒字化を達成する計画を発表した。
この目標を達成するために、フォードはより多くのEVを製造し、サプライチェーンを改善し、規模を拡大するとしています。また、先進的なバッテリー技術を自社もしくは合弁開発することによって、EVの生産コストを削減することを計画しています。今年後半には、中国のバッテリー大手CATL社から購入したセルと、2026年に稼働するミシガン州の新工場で製造したセルを使用する予定です。こうした取り組みがスケールアップすることで、マージン改善を見込んでいます。
その他、運転支援システムBlueCruiseなどのソフトウェアやサービスをEVオーナーに販売すること、インフレ抑制法の恩恵、原材料費の改善、様々な側面から手を加えることで段階的な利益を見出すと予想している。
March 29, 2023
2.EVスタートアップのルシード、約18%の人員削減へ
米新興EVメーカーのルーシッド・グループ(LCID.O)は28日、リストラ計画の一環としてコスト削減のため、従業員の約18%にあたる約1300人を削減すると発表した。
高級セダン「エア」を生産する同社の2023年の生産台数が、アナリストの予想を大きく下回る見通しとなり、第4四半期の受注も大きく落ち込んだと報告した。
CEOのPeter Rawlinson氏は書簡の中で、この計画について、今後3日間で全従業員に通知すると説明し、米国の従業員は、役員を含むほぼすべての組織と階層で削減対象となると付け加えた。
Feburary 28, 2023
3. EV用バッテリー交換機「Ample」が大型補助金を獲得、日本進出も計画中
EV普及のネックの1つに、充電に対する不安が挙げられるが、米サンフランシスコに本拠を置く「アンプル(Ample)」は、バッテリー交換という斬新なソリューションを考案し、カリフォルニア州政府から多額の補助金を獲得した。
同社のサービスのユーザーは、定額利用料を支払い、充電ステーションに行き、空になったバッテリーをフル充電したものと交換することができる。交換に要する時間は約10分で、価格はガソリンよりも20%ほど安い。
アンプルは、現在主にウーバーのライドシェア車両向けにサンフランシスコベイエリアで12カ所のバッテリー交換ステーションを運営している。
創業者でCEOのHassounah氏によると、同社は海外ではスペインのマドリッドと京都、米国内ではロサンゼルスやニューヨーク、ヒューストン、シカゴ、マイアミに進出することを計画しているという。
Ampleの交換ステーションは、非常に安価に設置が可能で、すべてが地上に建設されるため、数日以内にステーションを配備することが可能。給油が必要になったら数分立ち寄るガソリンスタンドのような体験をEVのドライバーに提供している、とHassounah氏は説明している。