2024年6月26日 外資系営業への転職術:日系との違いと成功への近道
日系から外資系の営業職に転職して実力の分だけ稼ぎたい!と考えている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、外資企業の営業職の仕事内容や給与をはじめとした待遇、メリットやデメリット、転職方法を解説します。是非参考にしてください。
はじめに
「外資系企業」と聞くと、「英語ペラペラ」な社員ばかりというイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実態はそれほど単純ではありません。特に営業職においては、意外にも英語が話せない日本人社員が多く存在します。
このように、外資系企業に対する一般的なイメージと現実にはギャップがあることがよくあります。こちらの章では、外資系企業の営業職の特徴や、このポジションで成功するために意識するべきポイントに触れ、外資系企業の実態についてより明確に説明していきます。
外資系営業の特徴
1. 徹底した成果主義
外資系営業と日系営業の最大の違いは、成果主義にあります。
- 日系企業:「終身雇用」と「年功序列」の考え方が根強い
- 外資系企業:結果を重視し、KPI(重要業績評価指標)を用いた評価が一般的
外資系企業では、数値で示される指標が評価に直接反映されます。目標達成の可否が、シビアな評価や高評価につながります。
2. 明確な役割分担
外資系企業の営業職の仕事内容は、基本的に日系企業と大きく変わりません。新規顧客の開拓や既存顧客のケアなどが主な業務です。しかし、大きな違いは以下の点にあります:
- 営業職は営業業務に専念できる▸外資系企業では各職種の役割分担が明確にされているため、「営業は売ることが仕事」という非常にシンプルなミッションの元で成果を出すことが期待されます。新人だからといって、営業以外の業務を任されることはありません。
- 新人でも「営業のプロ」としての成果が求められる▸上記の裏返しですが、経験年数に関わらずに営業職として成果を求められる厳しさはあります。
外資系営業職で成功するためのポイント
ポイント1:KPIの設定とPDCAサイクルの実践
- 明確な目標(KPI)を設定する
- PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Action)を確実に回す
ポイント2:効率的な業務遂行
- 営業に専念できる環境を最大限活用する
- 合理的かつ効率的に仕事を進め、成果につなげる
ポイント3:積極的なコミュニケーションと行動力
- 高いコミュニケーションスキルを磨く
- 自分の意見を適切に主張する
- 能動的に行動し、周囲からの協力を得る
外資系営業職に向いている人物像
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- 高いコミュニケーションスキルを持つ人
- 自分の意見をはっきりと主張できる人
- 能動的に行動できる人
- 多様性を受け入れ、柔軟に対応できる人
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はじめに
外資系企業での勤務は、キャリアの新たな選択肢として注目を集めています。本章では、外資系企業で働くメリットとデメリット、そして特徴的な給与体系について詳しく解説します。
外資系企業で働くメリット
1. 年収が高水準
資系企業の給与水準は、日本企業と比較して一般的に高い傾向にあります。
- 成果主義に基づく給与体系
- 20代・30代でも800万〜1200万円程度の年収も珍しくない
- 職種別の平均年収例:
- 一般的な営業職:700万円〜1,000万円
- IT営業職:900万円〜1300万円
- 管理職クラス:1500万円〜1800万円
- 実力次第でインセンティブが加算され、年収2000万円超えも可能
2. 充実した休暇制度
外資系企業は、ワークライフバランスを重視する傾向が強いです。
- 有給休暇の取得率が高い
- 「有給は労働者の権利」という考え方が一般的
- 仕事と休日のオンオフがはっきりしている
3. 国際的な感覚の獲得
多様な文化背景を持つ同僚との協働により、国際的な視野を得られます。
- さまざまな国籍の人々と働く機会を得られる
- 異なる文化や価値観に触れられる
- 広い視野と国際的な価値観を養える
△外資系企業で働くデメリット
高い人材流動性
外資系企業は、人材の入れ替わりが頻繁な傾向があります。
- ジョブ型雇用が一般的
- キャリアアップ目的の転職が多い
- 人の入れ替わりへの対応力が求められる
※ 一般的なイメージとは異なり、成果を出せないからといってすぐに解雇されるケースは少ないです。また、日本の法律に基づき、安易なリストラも行われません。
外資系企業の給与体系
外資系企業の給与システムは、完全成果主義を基本としています。特に営業職では、成果と給与が密接に連動します。
ここでは、こうした成果主義を給与面に反映させる外資系の給与システムに関して解説していきます。
1. コンペンセーション(Compensation)
- 社員の報酬の仕組み全体を指す。
- Total Compensation:基本給、賞与、福利厚生、企業年金などを含む総報酬。Total Compensation Package(トータルコンペンセーションパッケージ)として従業員に提示するスタイルが一般的。
- 年に1〜2回見直しの機会あり。個人のパフォーマンスや将来性などを加味して新しいコンペンセーションが決定されます。
2. OTE(On-Target Earning)
- 目標達成率100%時の理論年収。外資系企業のオファーレターの年収はOTEで提示されます。
- ベースサラリー(基本給)とインセンティブ(ボーナス)で構成
- 職種によってベースサラリーとインセンティブの比率が異なる
例:OTE 1000万円(6:4の場合)
- ベースサラリー:600万円
- インセンティブ:400万円(100%目標達成時)
3. 賞与制度の違い:インセンティブ(外資)とボーナス(日系)
- インセンティブ▸目標達成率に応じて支払われる報酬。企業としての目標を100%達成することが前提条件となっており、その上で個人の目標達成率によって支給額が決まる仕組みになっています。インセンティブの支給額は通常、「基本給の〇%」といった形で提示され、職種によって大きく比率が異なります。
- ボーナス▸ボーナスの金額は主に基本給の額によって決まり、最も一般的なケースは「給料の〇ヶ月分をボーナスとして支払う」というものです。企業がボーナスを支払うという規定を設けた場合、法律的に支払い義務が発生するため、正当な理由なくボーナスを減額したり支払わなかったりすることは認められていません。
項目 | インセンティブ(外資系) | ボーナス(日本企業) |
---|---|---|
決定要因 | 目標達成率 | 基本給 |
支給基準 | 企業・個人の目標達成度 | 「給料の〇ヶ月分」など |
法的義務 | 変動可能 | 支払い義務あり |
特徴 | 成果主義色が強い | 安定的な支給が多い |
まとめ
外資系企業での勤務は、高い年収や国際的な経験など多くのメリットがある一方で、高い人材流動性などのデメリットも存在します。給与体系も日本企業とは異なる特徴があるため、キャリア選択の際は自身の適性や希望するワークスタイルと照らし合わせて検討することが大切です。
外資系営業職には何歳くらいまで転職できる?
外資系企業は、日系企業とは異なる雇用形態を採用しています。長期雇用を前提として一定の年齢制限を設定する日系企業と、年齢よりも経験、スキルを重視して採用を行う外資系企業では、採用の際に求める人材像、年齢に対する考え方に違いが見られることを理解しましょう。
- 日系企業の傾向:
- 長期勤続によるキャリア形成を重視
- 多くの場合、求人に年齢制限を設定
- 一般的に45歳以上の転職は難しい
- 外資系企業の特徴:
- ジョブ型雇用が基本
- 年齢よりもスキル、実績、経験を重視
- 40代・50代でもキャリアチェンジの可能性が高い
外資系営業職への転職方法
外資系企業の営業職への転職活動をスムーズに進めるには、転職エージェントへの登録をおすすめします。
外資系企業の多くは、採用活動、特に営業職の募集に関して競合他社に知られたくないと考えます。そのため、転職サイトで公に人材を募集するのではなく、転職エージェントを経由して非公開で募集する方法が一般的です。
外資系企業への転職に際して参考となる知識を持っている転職エージェントは心強い存在です。英文履歴書の書き方や面接サポートなども行っているので、個人の力で転職活動を成し遂げる自信がない方にとっても大きな助けとなるでしょう。
- 転職エージェントの活用
- 多くの外資系企業が競合他社への情報漏洩を防ぐために、求人を非公開にしてエージェント経由で募集を行っているため
- 転職エージェントのメリット
- 外資系企業に関する豊富な知識
- 英文履歴書作成のサポート
- 面接対策のアドバイス
◇最後に
外資系企業の営業職は成果主義で、実力(成果)が給与面に反映されやすい仕組みになっています。「日系で働いているけれど給与が実力に伴っていない…」「実力には自信があるのに年齢がネックで日系ではキャリアアップができない…」そんな優秀な営業担当者の方は、これを機に外資企業の営業職に挑戦してみてはいかがでしょうか?
Turnpoint Consulting では外資系企業への強いコネクションを生かしながら、特に自動車・モビリティ業界に焦点を当てた転職サポートを提供しており、英語面接の練習や回答の添削など、さまざまな面でお手伝いさせていただいています。お仕事探しや転職に関するご質問やお問い合わせがありましたら、どうぞお気軽にお知らせください。