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目次

はじめに:二輪車市場の概要

二輪車の定義と種類

二輪車の区分には、主に「道路運送車両法」と「道路交通法」による2つの分類方法があります。

道路運送車両法では、125cc超の二輪車が自動車のカテゴリーに含まれますが、道路交通法では、50cc超の二輪車が「自動車」として扱われます。また、運転免許の種類は、道路交通法に基づく区分に従って設定されています。

二輪車の区分

道路交通法では、二輪車を以下のように分類しています: • 原動機付自転車(原付):50cc以下 • 普通自動二輪車(普通二輪):50cc超~400cc • 大型自動二輪車(大型二輪):400cc超 道路運送車両法では、二輪車を以下のように分類しています: • 原動機付自転車(原付):125cc以下 ○ 第一種原動機付自転車:50cc以下 ○ 第二種原動機付自転車:50cc超~125cc以下 • 二輪の軽自動車(軽二輪):125cc超~250cc以下 二輪の小型自動車(小型二輪):250cc超
出典:カーライフQ&Aを基に作成

電動バイクの定義・種類

近年の自動車業界全体における電動化の流れを受け、注目度が高まっています。

電動バイクは、電力でモーターを回して走行するバイクです。従来のガソリンバイクとは異なり、エンジンを搭載しておらず、代わりにバッテリーを充電して電力で作動します。

電動バイクは、ガソリンバイクと同様に区分があり、運転には免許が必要です。ガソリンバイクが排気量によって分類されるのに対し、電動バイクは出力電力、特に「定格電力」と呼ばれる安定して出力し続けられる電力量によって分類されます。

免許で比較する二輪車と電動バイクの区分

免許で比較する二輪車と電動バイクの区分
出典:カーライフQ&AFreeMile Blogを基に作成

電動キックボードの法改正
従来、電動キックボードは原付バイクや自動車と同様に扱われ、運転には免許が必要でした。しかし、2023年7月1日から、電動キックボードに関する道路交通法の改正が施行され、一定の条件を満たす電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」として定義されるようになりました。

この法改正により、16歳以上であれば免許なしで基準を満たす電動キックボードを運転できるようになり、利用がより身近になりました。
運転の際には必ず交通ルールを確認し、安全運転を心がけましょう。

車体の大きさ ○ 長さ:190センチメートル以下 幅:60センチメートル以下

・原動機:定格出力0.60kw以下の電動機を使用
・最高速度:時速20kmを超えて加速できない構造
・速度設定:走行中に最高速度の設定を変更できないこと
・トランスミッション:オートマチック・トランスミッション(AT)であること
・表示灯:最高速度表示灯(緑色の灯火で、点灯または点滅するもの)が装備されていること

世界の二輪車市場規模

世界の二輪車市場は近年着実な成長を続けています。2023年の市場規模は1,143億6,000万米ドルと推定され、2024年には1,203億6千万米ドルに達すると予測されています。さらに、2032年までに2,014億2,000万米ドルまで成長すると見込まれており、現在から2倍近くの成長をすることが予測されます。予測期間中の年平均成長率(CAGR)は6.6%となっています。

2024年上半期の世界の二輪車販売台数は3,270万台で、前年同期比5.1%増となりました。この成長は主にインドが牽引しており、同国の上半期販売は21.5%増と大幅に伸びています。欧州、ラテンアメリカ、北米、太平洋地域でも市場は拡大していますが、一方で、中国市場は縮小傾向にあり、ASEAN地域でも8カ国中6カ国でマイナス成長となっています。

注目すべき点として、電動二輪車セグメントの動向があります。当初は業界全体の成長をけん引すると期待されていましたが、2024年上半期の世界販売は0.8%減少しています。

このように、世界の二輪車市場は全体として成長を続けていますが、地域や車種によって異なる傾向が見られます。

最新の二輪車市場トレンド

電動バイクの台頭

電動バイクの市場状況

電動バイクの市場は、近年大きな変動を経験しています。世界的*に見ると、販売台数は2021年に892万台とピークを迎えた後、2022年と2023年に連続して減少しました。この減少傾向の主な要因は、世界最大の電動二輪車市場である中国での需要低下にあります。

市場の動向は地域によって大きく異なります。インドでは、政府の電動車普及政策やガソリン価格の高騰、新製品の投入などが追い風となり、2023年の販売台数が前年比23万台増86万台に達しました。タイやインドネシアなど、他のアジア諸国でも、規模は小さいものの、電動二輪車の需要が着実に伸びています。

欧州市場では、環境政策の一環として電動二輪車の普及を促進する様々な施策が導入されています。購入補助金制度や税制優遇措置などがその例です。フランス、ドイツ、スペインなどでは電動車の比率が上昇傾向にありましたが、2023年には一時的に低下しました。しかし、今後は排ガス規制の強化や都市部での内燃機関車の走行規制強化により、電動二輪車の需要が伸びるかもしれません。

*世界29ヵ国のデータに基づく。

電動バイクのメリットと現状課題

電動バイクは環境に優しい交通手段でありながら、その技術はまだ発展途上であり、メリットとデメリットがあります。以下で、電動バイクの主な特徴を詳しく見ていきましょう。

メリットデメリット
1. 環境への配慮
電動バイクは走行時に二酸化炭素を排出しないため、環境負荷が低く抑えられます。
1. 短い航続距離
バッテリー容量の制限により、1回の充電で走行できる距離が短くなります。
2. 静音性
振動や騒音がほとんどないため、早朝や夜間、住宅街でも快適に走行できます。
2. 長い充電時間
ガソリン給油に比べ、充電には時間がかかります。
3. 充電の利便性
着脱式バッテリーを採用しているモデルが多く、家庭用コンセントで簡単に充電できます。
3. 高い車両価格
高性能バッテリーの搭載により、同クラスのガソリンバイクより価格が高くなります。
4. 低ランニングコスト
燃料費が安く、シンプルな構造のため故障も少なく、維持費が抑えられます。
4. 限られた車種選択
現時点では、選べる車種が少ないのが現状です。
5. 補助金の活用
国や自治体による購入補助金制度を利用できる場合があります。

日本の二輪車市場分析

二輪車市場総体

2023年における二輪車販売台数は40万5千台となり、去年とほぼ変化はありませんでした。前年より約3%の落ち込みを見せた2022年と比べると売り上げが比較的安定していたと言えるでしょう。

その中でも原付(50cc以下の車両)の販売数低下が目立ちますが、これは日本の二輪車市場の変化を如実に表しています。かつては生活に欠かせない乗り物として人気が高く、1980年代に出荷台数ピークを迎えましたが、景気低迷や若者のバイク離れ、電動アシスト自転車の台頭により、低下の一途を辿りました。2023年の出荷台数は約9万台と、ピーク時の実に3%程度となっております。

このような需要低下の流れの中で、2025年11月以降の排ガス規制強化の影響もあり、ホンダとスズキの2社は原付の国内生産終了を検討中です。右肩下がりのトレンドの中で規制に適合するような技術開発を行うことも難しく、やむを得ない流れと言えるでしょう。

今後の原付への需要は電動バイクが担えるよう、各メーカーでは商品開発が進みます。

日本国内二輪車販売台数の推移(2021~23年)

日本国内二輪車販売台数の推移(2021~23年)
出典:日本自動車工業会(JAMA)を基に作成

インポーター二輪車市場におけるメーカーシェア

2023年度(2023年4月~2024年3月)における日本国内の輸入小型二輪車市場は、前年に比べて2.2%増加の26,887台の新規登録がありました。

ハーレーダビッドソンは、日本市場において輸入小型二輪車のシェアで圧倒的な存在感を示しています。2023年度において新規登録台数は9,979台と、前年の9,749台から微増し、引き続き市場のリーダーの地位を維持しています。続くBMWの新規登録台数は5,742台と、前年の5,510台から成長を見せ、ハーレーダビッドソンに次ぐ市場シェアを誇ります。市場シェア3位のトライアンフの新規登録台数は4,161台と前年の3,454台から大幅に増加し、120.5%の成長率を達成しました。

新規登録台数メーカーシェア(2023年度)

参照:JAIAのデータをもとに作成

中古車市場動向

2023年の軽二輪中古車販売台数は12万1026台で前年比3.2%減少し、ほぼ変動の無かった新車市場とは異なり、市場の縮小が見て取れる結果となりました。小型二輪の中古車販売台数も7万8777台で前年比5.6%減少しています。

コロナ禍の最中、半導体の入手困難や物流の乱れにより、新車バイクの生産・配送に遅延が生じた影響を受け、中古二輪車の価格は一時期大幅に高騰しました。最近になって価格は徐々に落ち着きを見せていますが、ユーザーの「中古車は高い」という印象を払拭する必要があるようです。

二輪中古車市場の推移と新車市場との比較(2021~23年)

出典:全軽自協を基に作成

日本国内における消費者行動の変化:バイクのライフスタイル
バイク文化が新たな転換期を迎えています。2020年以降のコロナ禍で「おうち時間」が注目される中、2021年には「ソーシャルディスタンスを保てる移動手段」としてバイクの人気が急上昇しました。特に中古バイク市場では、新車供給不足も相まって価格が高騰。この傾向は2023年まで続き、2001年以来の上昇トレンドを形成しています。

注目すべきは「バイ活」と呼ばれる新しいライフスタイルの登場で、少人数でのツーリングや写真共有を楽しむ女性や若者のライダーが増加。さらに、円安の影響で海外バイヤーからの需要も高まっており、バイク市場は多様化と活性化の時代を迎えています。

最後に

二輪車市場の近況を、数字を基に見て参りました。販売台数における大幅な変動こそ無いものの、業界全体が変化の波の中にいることが見てとれました。自動車業界全体のトレンドから法改正、消費者のライフスタイルの変化まで、様々な要因が二輪車市場にダイナミックな影響を与えています。

自動車業界におけるトレンドの理解は、転職を考える際、特に企業リサーチや面接対策において、非常に役立ちます。Turnpoint Consultingは自動車業界特化のエージェントとして、転職を考えている方には自動車・モビリティ業界の転職市場や選考での対策について、また、企業の採用担当者の方にはこの業界の人材の流れについて、最新かつ信頼性の高い情報をお届けします。

特に、本記事内にて触れた二輪車インポーターへの転職を考える際、ホームページからご応募いただくことも可能ですが、企業によっては規模が10人程度の場合もあり、採用求人を積極的に公開せず、非公開求人として募集がかかっていることがほとんどです。Turnpoint Consultingではそのような企業へのご紹介も可能ですので、マーケットに関する情報交換から選考サポートまで、自動車業界の転職に関することはお気軽にお問い合わせください。

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この記事の監修者

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