輸入車インポーターで働くには?外車メーカーで働くための基礎知識

1. 輸入車インポーターとは

輸入車インポーターとは、いわゆる「外車」と呼ばれる海外ブランドの完成車を日本に輸入している事業主を指します。

外車が日本で販売されるまでには、主に2パターンの輸入ルートがあり、海外自動車メーカーから直接輸入する正規輸入と海外のディーラー等を経て輸入する並行輸入があります。正規輸入は、新車のみで中古車は含まれません。

輸入車の販売は、輸入車インポーターの子会社である販売ディーラー企業や独立したディーラーを運営する企業によって消費者に届けられています。また近年ではTESLAやHyundai などオンラインでの販売方法も登場してきています。

今回は、輸入車インポーターで働く上で知っておきたい基礎知識について解説していきます。

1-2. 外資メーカー日本法人との違い

上記の図が示すように、輸入車インポーターがすべて外資メーカー日本法人というわけではありません。日本に法人を置けば、その分人件費等のコストもかかってくるため、すべての海外完成車メーカーが日本で法人を置いているわけではありません。そのため、グローバル本社が100%出資して日本法人の拠点を構えているメーカーだけでなく、Lotusなど代理店契約や特約を結んで委託・運営しているメーカーも存在しています。

当初は代理店契約が主流でしたが、近年は海外メーカーの全額出資日本法人が主流を占めるようになりました。

2. 輸入車インポーター一覧

様々な海外ブランドの車両が日本でも販売されていますが、大きくは乗用車、二輪車、商用車に分けられます。それぞれのブランドがどの企業に運営されているかを見ていきましょう。(2023年11月時点)

製造元の国が異なっても、同じ自動車グループに属しているブランドも増えてきています。

日産もフランスのルノーとのアライアンスを組んでいるように、海外の完成車メーカーもそれぞれグローバルに連携しており、例えば中国の吉利汽車(Geely)など巨大資産を持つグループの傘下にVolvoやLotusが入ったり、PSAとFCAは合併でステランティスグループになるなど企業の協力が進んでいます。

乗用車メーカー

外資完成車メーカー100%出資での運営ブランド (グループABC順)

• Aston Martin Japan 合同会社

    • アストンマーチン|Aston Martin

• ビー・エム・ダブリュー株式会社

      • BMW
      • ミニ|MINI
      • ロールス・ロイス|Rolls-Roys

• ビーワイディージャパン株式会社

    • BYD

• フェラーリ・ジャパン株式会社

    • フェラーリ|Ferrari

• ゼネラルモーターズ・ジャパン株式会社

    • キャデラック|Cadillac
    • シボレー|Chevrolet

• Hyundai Mobility Japan 株式会社

    • ヒョンデ|Hyundai 

• ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社

    • ジャガー|Jaguar
    • ランドローバー|Land Rover

• マクラーレンオートモーティブアジアPte Ltd.

    • マクラーレン|Mclaren

• メルセデス・ベンツ日本株式会社

    • メルセデス・ベンツ|Mercedes- Benz
    • スマート|Smart 

• ルノー・ジャポン株式会社

    • ルノー|Renault 
    • アルピーヌ|Apline 

• Stellantis ジャパン株式会社

    • アルファロメオ|Alfa Romeo 
    • アバルト|ABARTH
    • シトロエン|Citroen 
    • フィアット|Fiat
    • フィアットプロフェッショナル|Fiat Proffesional
    • DSオートモビル|DS Automobile 
    • ジープ|Jeep
    • プジョー|Peugeot

• マセラティ ジャパン株式会社

    • マセラティ|Maserati 

• テスラモーターズジャパン合同会社

    • テスラ|TESLA 

• フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン株式会社

    • フォルクスワーゲン|Volkswagen 
    • アウディ|Audi 
    • ランボルギーニ|Lamborghini 
    • ブガッティ|Bugatti
    • ベントレー|Bentley

• ポルシェジャパン株式会社(フォルクスワーゲングループ)  

    • ポルシェ|Porsche 

• ボルボ・カー・ジャパン株式会社(Geely Group)  

    • ボルボ|Volvo

代理店契約・特約での運営ブランド

• ニコル・レーシング・ジャパン合同会社

    • BMWアルピナ|Alpina 

• エルシーアイ株式会社(Geely Group)  

    • ロータス|Lotus

• 株式会社キャロッセ

    • プロトン|Proton 

• 株式会社RTC

    • ルーフ|RUF

• ピーシーアイ株式会社

    • サーブ|Saab

二輪メーカー

外資二輪完成車メーカー100%出資での運営ブランド (グループABC順)

•ビー・エム・ダブリュー株式会社

    • ビー・エム・ダブリュー モトラッド|BMW Motorrad

• BRP ジャパン株式会社

    • カンナムスパイダー |Can-Am Spyder 
    • カンナムライカ― |Can-Am Ryker 

• ドゥカティジャパン株式会社

    • ドゥカティ(ドカティ)|Ducati

• ハーレーダビッドソン ジャパン株式会社

    • ハーレーダビッドソン|Harley Davidson 

• KTM Japan株式会社

    • KTM
    • ハスクバーナ・モーターサイクルズ|Husqvama Motorcycle

• キムコジャパン株式会社

    • キムコ|KYMCO

• ピアッジオ グループ ジャパン株式会社

    • アプリリア|Aprilia 
    • モト・グッツィ|MOTO GUZZI 
    • ピアッジオ|PIAGGIO 
    • ベスパ|Vespa 

• ポラリス ジャパン株式会社

    • インディアンモーターサイクル|Indian Motorcycle

• トライアンフモーターサイクルズジャパン株式会社

    • トライアンフモーターサイクル|Triumph Motorcycle

代理店契約・特約での運営ブランド

• 株式会社プロト

    • ベネㇼ|Benelli 

商用車メーカー

•ビーワイディージャパン株式会社

    • BYD電気バス

• Hyundai Mobility Japan 株式会社

    • Hyundaiバス

•  スカニアジャパン株式会社

    • スカニア|Scania 

• UD トラックス株式会社

    • ボルボトラック|Volvo Trucks
併せて読みたい⇒「外資自動車メーカーの市場シェアを探る」

日本市場、アメリカ市場、ドイツ市場、中国市場における外資自動車(輸入車)メーカーのマーケットシェアについてまとめています。海外市場と比較した海外ブランド車の割合を比較すると日本市場での特徴が見えてきます。

3. 今後の輸入車インポーター市場予測

1.協業や合併の加速

すでに多くのブランドが合併や傘下に入ってきているように、今後より合併や買収、アライアンスが加速することが予測されます。CASE促進で、電動化や自動運転技術など新しいテクノロジーへの開発に投資が必要になってきた背景があります。そのため、一社のみで技術投資をするには、限界があるためパートナーシップや傘下に入ることで技術開発へより巨額の投資ができます。新しい技術開発が成功した暁には大きなメリットとなります。

完成車メーカーだけでなく、部品メーカーにも同じことが言えますが、それぞれの企業のビジョンや何の技術に注目して開発や投資に力を入れているのかを抑えておくことで面接対策としても役立ちます。

2.新興の外資メーカーの台頭の可能性

またEVの加速により、海外の完成車メーカーの日本進出も可能性が考えられます。2010年にTESLAが日本法人を設立し、2022年にヒョンデが日本での販売を開始、2023年にはBYDが日本での乗用車販売を開始しました。グローバルで見ても日本の自動車市場は非常に大きなマーケットであるため、海外のメーカーにとって日本市場での成功は大きなシェア獲得に繋がります。とはいえ、ユニークな市場である日本での地形的な特徴やインフラ構築の動きによりますが、海外市場で成長しているEVメーカーが日本に進出してくる可能性もあるでしょう。

4. 輸入車インポーターに必要な英語力は?

求められる英語力は企業やポジションによって異なります。海外に本社を置く外資メーカー日本法人において、特にマネジメント職は本社とのコミュニケーションは必須になるためビジネスレベルの英語力が求められます。グローバル本社だけでなく、日本の社内にも本社から来ている駐在員の社員の方や日本で採用されている外国籍社員も働いていますので普段の業務から英語を使う場面は出てきます。

そのため、入社時に英語力が求められないポジションであっても入社後の昇進やキャリアアップを目指す上で英語力は必ず必要になるということは抑えておきましょう。

職種別でみると、営業関連の求人に関しては、日本市場に向けての営業活動がメインになるため、英語力がそこまで求められないケースもあります。
一方で、人事やマーケティングなどグローバル本社と連携が多いポジションに関しては、ビジネスレベルの英語力が求められる傾向にあります。

スピーキング、ライティングを含めた実務英語力を求められ、英語で面接が行われることも多いため、求められるTOEICの点数などを具体的に求人に記載しているケースは少ないですが、だいたいTOEIC700点くらいが目安になると考えておくとよいでしょう。

5. 輸入車インポーターにエンジニア求人はあるの?

R&Dの開発技術センターが日本に拠点を置く輸入車インポーターもあります。日本に、技術開発拠点を構えるかどうか各輸入車メーカーによって、方針は様々です。また、どの分野の技術開発を日本で行うかもそれぞれ異なります。

以下のインポーターでは、日本にも開発拠点を置いているためエンジニア求人を募集している場合もございます。

  • Hyundai Mobility Japan R&D
  • メルセデス・ベンツ R&D 日本
  • Volkswagen Group Japan 
  • 長城日本技研株式会社 | Great Wall Japan Motor 
    • 長城汽車は完成車メーカーですが現時点で日本ではインポーターとして完成車の輸入販売事業はなく、R&Dのみになります。(2023年10月現時点)

また、開発拠点がないインポーターではエンジニア案件はないかというと必ずしもそうではありません。

日本市場において品質の検証や走行テストをする必要があるため、輸入車インポーターの規模によりますがテストエンジニアや品質管理などの求人も上がっている場合があります。

6. 輸入車インポーターの求人の探し方

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各輸入車インポーターのホームページに求人を掲載している場合もありますので、ホームページから問い合わせいただくことも可能ですが、企業によっては規模が10人程度の場合もあるため、採用求人を積極的に公開しておらず、非公開求人として募集がかかっていることがほとんどです。

Turnpoint Consultingでは、自動車/モビリティ業界に特化しているため、そのような非公開求人も網羅してご紹介することが可能です。

また、日系完成車メーカーや部品メーカー、モビリティサービス企業、コンサルティング企業など、ご経験に合わせてモビリティに関連する様々な求人を取り扱っております。
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監修:ターンポイントコンサルティングメディアチーム(担当:近藤 真太朗)
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併せて読みたい⇒ 「海外の新興自動車メーカー Part 1 」

各自動車メーカーも急ピッチで電動化を進める中で、新しく電気自動車を製造する新興メーカーが海外市場ではいくつか出てきています。勢いのある新興電気自動車メーカーをいくつかピックアップし特徴を挙げていきます。

併せて読みたい⇒これだけは知っておきたい電気自動車市場の動向

自動車の電動化に向けた市場の動向、世界と日本での電気自動車の現状や課題などデータをもとにまとめています。